昨日ではなく、前回放送時でしょうか、
ご年配の方のご自宅の売却を進めようとしていた桐山が、市場価格よりも安価な価格での契約を進めようとしていて、月下が騙されているからと売主のご年配の方に契約をやめさせようとしていた話がありました。
(以下、ネタばれ注意です)
時間を掛けて、更に手間も掛けて売却しても良いお客様であれば、市場価格並みというか、それ以上の価格で売却できることも有ると思います。
今回のドラマのお客様は手間を掛けず、早めに処分したいという意向をお持ちでした。
そうすると、買取事業者に買ってもらうのが一番です。
相手はプロなので、まともな事業者なら面倒なことを言わず、スパッと買ってくれます。
相手によっては、契約履行責任不担保はもちろんのこと、確定測量不要、残置物撤去費も含み解体費も見てくれる事例もあります。この半年、1年は土地の仕入れが厳しい環境が続いているので、買取事業者さんもいろいろと頑張ってくれます。
売る側からすれば、契約以降の煩わしいことが大幅に削減されますから、「市況価格」との差額は「保険」のようなものと考えてもらえるとよいように思います。
この市場価格を買取事業者が作っていくような場合もあります。仙台市内の団地で交通利便性の良いところで敷地面積が大きい区画は、個人で購入するには値が張ります。2分割、3分割できる土地形状と大きさがあれば、個人よりも買取事業者の方が良い値段をつけてくれます。
このように土地の場所や形状、売主の方の都合によって、買主探索の方向性を見極めることで、より良い条件での売却の可能性が高まります。
しかし、中には不正直不動産の事業者もいます。
「安く仕入れて高く売るのが事業者だろう」という事が不動産屋の鉄板のようにドラマでも取り上げられていました。
安く仕入れるため、売主の方が良く市場を知らないことに付込んで、適当な理由をつけ市場価格よりも安く仲介事業者を使って不動産を仕入れる。仕入れた事業者は仲介事業者に仲介手数料の他に、キックバック的な謝礼を入れる。例えば売買金額1億円の仲介手数料は約300万円となるので、土地代と仲介手数料で1億300万円要するところを、7千万円を売買金額とできた場合、仲介手数料210万円に仲介事業者へ200万円入れる…。仲介事業者としては市場価格で売るよりも利益が増え、購入事業者も安く買え、損したのは売主だけ…
このような取引は宅建業法違反になるはずです。まして、売買契約金額をきちんと根拠資料をもって売主の方に説明しなければならないはず。
金額の話をするときには根拠を明確にしてもらえれば、売主が損することは回避できると思うので、そのことは多くの方に意識してもらいたいです。
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