• 株式会社エービーコンサルティング 鈴木健彦

新型コロナ感染拡大による経済対策に思うこと

 昨年までは「こんなサービスにはいっていたっけ?」と思うほど情報が少なかった帝国データバンクの倒産速報が毎日、日によっては複数回の倒産企業の情報が流れてきています。それくらい今回の新型コロナ感染拡大による経済へのマイナス影響が厳しくなってきていることが様々なデータでも伝わってきています。

 また、弊社においても不動産事業においても売買契約準備中の案件が購入予定者のご都合で飛んでしまったり、物件の工事で使う品物が中国からのサプライチェーンの寸断で2か月経っても入荷できずということも有りました。

 現金給付をはじめとした支援制度が様々出てきている中で、職業別の就労者がどの様になっているか、見てみました。

 ニュース報道を見ている中で一番マイナスの影響がでいるだろう産業は、観光・飲食業界で、この業界には416万人が総務省統計局の平成30年(2018年)データでは就労していることになります。次いで影響が大きいと考えられる卸売業、小売業で1072万人となっています。加えて様々な分類外のサービス業や塾や予備校などの教育、学習事業を入れると2000万人を超える人たちの仕事・収入が危なくなっています。就業者数6600万人あまりの3分の1が辛い、まずい状況になってきているわけです。


 この一方、コロナ禍以前の日本経済は訪日外国人の増加が大きな経済波及効果になっていたものです。2019年は3180万人余りが来てくれていました。これによって不動産業においてもホテル等観光業界や、中国をはじめとした海外投資家の投資意欲によってかなりの恩恵がありました。今年2月の訪日外国人数は108万人あまりと対前年同月比でマイナス58.3%となっています。

(出展:JTB総合研究所 https://www.tourism.jp/tourism-database/stats/inbound/) 


 コロナ感染者拡大を抑えること、医療崩壊を防ぎ死者数をとにかく抑えることが当然、今の課題であり、そのための休業要請などであってその方たちの生活をどうするかが喫緊の課題で上手く迅速に動けていない現実があります。

 ただ、経済対策はインバウンドが当面は回復しないことを前提に、今のうちからもっと考えるべきではないかと思っています。


 今の経済対策の状況はあくまで対処療法で有って、それも延命治療を無理くりやっている様に思います。例えば不足のマスクや医療備品など、生産実績のある企業へ20億でも30億でも全額補助、雇用と設備投資を国が丸抱えする。これらの投資については国難緊急対策であるので例えば3年間の備蓄用もふくめた増産をクリアすることで、減価償却も一括して遡及して認めると条件をつける。こうすることでニーズがあっても設備投資に不安な経営者の懸念を払しょくして早く、医療現場や市場に物資が届くのではないでしょうか。アイリスオーヤマ等、一部のメーカーが頑張ってくれていますが、彼らの決断もより早くより大胆になることによって、社会不安を抑えることができる。同じバラマキでも根本治療につながり、新たな雇用も生むことが出来る。 


 連載をさせて頂いている帝国ニュース東北版向けに原稿を入れさせてもらっていますが、1929年の世界恐慌レベルの具体的な対策を今から考え、国も国民も各人の立場で対策する事が必要なのではないでしょうか。

 

 今の私の心配は5月以降、冬季の降雪量の少なさから来る水不足と秋以降の水不足や異常気象から来る作況指数のマイナスによる食糧不足です。たまに報道されていますがバッタ食害はアジアでひどいようです。また今回のコロナ禍によって各国の生産量低下で輸出されるか分からなくなるのではないでしょうか。


今ある生活が明日保障されていないこと、皆が考え行動しなければならないことを東日本大震災で突き付けられていたこと、忘れている。

手遅れにならないように。

自戒を込めて。









 





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