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  • 執筆者の写真株式会社エービーコンサルティング 鈴木健彦

正しく恐れる

不動産取引のあった某企業の役員の方と懇談した際のお話です。

10連休の話題で、「趣味で始めた養蜂ほか、いろいろやることがいっぱい」ということを聞き、

「養蜂って蜂蜜ですよね」と質問する私。

「そうそう、そうそう。季節ごとに蜂の集める花の蜜の種類が変わりとても美味しくね。それで養蜂を始めてみようということになって」

「観光地で見て買ったことがあります。とっても美味しいですよね、ちょっと高かったですけど。

テレビでよく見るような刺されないような装備でやるんですか。」


「あんな感じなんだよね。養蜂の師匠は素手で蜂箱を扱っているけど。ミツバチは人を刺してしまうことは自分の命を引き換えにするんだ。スズメバチなどは、何度も刺してきても自分が死なないから攻撃的に向かってくる。だからミツバチは優しく接していると人を襲ってこない。毎日蜂箱の点検をやさしくやっていると、蜂もこっちを覚えてくれて刺されることはないんだ。アナフィラキシーショックだっけ、蜂に数回刺されるとヤバいのってあるけど、蜂の習性知っていると危ないこともない。師匠は、蜂の目を見て可愛がってやろうって言ってくる。そういわれて蜂を見ていると可愛く思えてくる。美味しい蜂蜜をくれることになるし」

「美味しいけど、養蜂は怖いことと隣り合わせと思ってました」

「ミツバチの周囲では急な行動をしなければ襲われる心配はないんだよね。養蜂に興味を持って知ったことだけど、奥が深くて、蜂のうんちくは一時間でも話せるようになったよ、ハハハ」



このお話を聞いて、「正しく恐れる」ことの大切さを説いていたことを思い出しました。

原子力発電所の広報をしていたころ、「放射線の特性を知って正しく恐れることが大切だとおもいませんか」と私は話していました。

「距離を取る、時間を短く、遮蔽物で遮る」などの現場の対策とその管理が十分できるだけの建物対策等をしっかりすることで、安価に安全に大量に電気を作ることができる。

原子力でいきなりその話をすると難しいので「包丁」のたとえ話をしていました。

切れ味の良い包丁があるから、お刺身など美味しい料理を作ってもらえます。

豆腐を手のひらの上で包丁で切ってもなぜ手は切れないのか。包丁を手のひらの上で引いたら、流血事件ですよね。

そのような特性を知って道具として正しい使い方をするから良いのです。

でも、その特性を無視したり、犯罪行為などで包丁を使われてしまったら…

福島では不幸にもきちんとできてなかったから事故につながってしまったけど。



今の仕事の不動産売買、投資にも同じようなことが言えるかなと感じています。

投資は怖いもの、不動産売買は怖いものということも時々言われます。

確かにわからなければ、怖いものです。

でも特性を理解してくれば、むやみやたらに怖がるものでもないのかなと思っています。

そのような理解をしていただけるお手伝いをしっかりしていかないといけないなと連休前に思い出さされた楽しい懇談でした。


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