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執筆者の写真株式会社エービーコンサルティング 鈴木健彦

賃貸不動産の空室率上昇傾向も

 仙台のビジネスエリアの空室率は、三鬼商事が公開されているデータでは去年2019年10月には4.14%であったものが今年2020年10月は5.1%と約1%増えてます。新築ビルの賃貸がプラス要因で、既存ビルは苦戦傾向で空室率を上げています。

 成約賃料単価は数百円上がっており、これは新築竣工の影響と思われますが、首都圏と違う傾向です。坪単価、仙台駅前が1万1千円前後は首都圏の3分の1くらいです。この傾向は今後も続くのではないでしょうか。

 

 東京都心部の賃貸市況情報は別の企業が元ですが、以下の通りです。

   千代田区が2019年10月0.83%→2020年10月2.25%

   中央区      1.12% →     3.55%

   港区       1.58% →     4.73%

  成約賃料単価も各地域数千円低下しています。

 

市場が限られている仙台では、賃貸市場の厳しさを増しているものの、東京ほどの下落がない状況です。これはプラスとみるべきかマイナスとみるべきか。

この首都圏のマイナスになった部分が、仙台など地方に移転してきているのであれば、地方にとってはメリットです。

しかし、首都圏の事業者と情報交換をしていると、どうも地方移転はなく、単に事務所スペースを縮小していたり、より安い条件の事務所へ移転する事例が多いそうです。そしてその傾向はこの下半期以降、問い合わせが増えていることから更に増加見込みとのこと。


この様な中にあって、地方は何をすべきか。

ただ「来てください」では他地域の差別化にならないし、今後はオフショアで海外に取られることも増えて行くと思われます。そうなっては、組み立てや機械金属加工が海外流出したのと同じことが、特にクリエイティブ産業でも起きるのではないでしょうか。

関係人口など、この地域と絶対につながる人、縁がある人に対して基礎自治体や企業が協力し合ってアピールしていかないと東北のこれからは厳しいです。

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